就業規則

 就業規則は、会社の法律です。会社を守ってくれる最たるものと考えます。

法律がなければ、もめごとがあったときに、困ってしまいます。

不幸にも争いごとが裁判になった場合の、リスク・マネジメントには、就業規則を整備する

ことが、はじめの一歩です。

また、会社が従業員さんに対して行う、「懲戒処分」は就業規則に規定がなければ発生しな

い、という説が有効です。

就業規則の労働条件は、労働基準法の条件以上ということになりますが、労働基準法には関

係のない労働条件は、会社の任意で定めることができます。

市販の就業規則をアレンジした場合に、任意の箇所をそのまま使っていませんか?

例えば、任意の退職金規程があるのに、法定である残業代が支払われていないという、逆転

現象がよく見られます。まずは、法定のものをクリアしてから、任意の条件へと手をつけま

しょう。

また、きちんと会社の意思が反映されていますか?

会社の定めたいルールは、それぞれ会社ごとに違うはずです。もちろん、労働基準法の枠内ではありますが。

誰が、何を、いつまでに・・・等、5W1Hが、分かり易く記載されていて、トラブルにならな

いようになっていますか
?

就業規則は、一度定めた後に、労働条件を変更する場合、有利に変更するときはいいものの

、不利に変更するには、手続をきちんとしないと争いごとで無効になる場合があります。最

初が肝心です。

やむを得ず変更するときには、手続きを踏みましょう。

また、就業規則は、周知して初めて効力が生まれます。

誰も見ることのできない金庫の中で眠っていませんか?

法令は日々変化しています。昔の就業規則をそのまま使っていませんか?

当事務所は、そういったリスクをマネジメントする就業規則を作成致します。

 

就業規則作成の流れ
@       ご相談  
A 就業規則案のご提案  
B 各項目の作成と内容の説明  
C 就業規則の完成

D 従業員さんに周知 
E 従業員さんの過半数代表者の意見書取得  
F 労働基準監督署に届出  
G 労働基準監督署に届出した就業規則の
1部をお渡しします。

 

就業規則変更の流れ
@       ご相談  
A 就業規則の変更箇所のご提案  
B 各項目の作成と内容の説明  

C       就業規則の完成  
D 従業員さんに変更箇所のご説明  
E 従業員さんの過半数代表者の意見書取得  
F 労働基準監督署に届出  
G 労働基準監督署に届出した就業規則の
1部をお渡しします。

 

※ 週11時間程お時間を頂いた場合、作成は、1ヵ月〜2ヵ月程、変更は、1ヵ月〜6ヵ月程
かかります。

※ お急ぎの場合、短期集中でも承ります。(日程調整が必要です)

※ どうしてもお時間が取れない、又は遠方の場合、メールでのやり取りでも対応致します。

※ 各項目の作成時に、御社のトラブルを教えて下さい。対応したものを作成致します。

 

就業規則作成費用について

 

就業規則作成・変更は、下記規程を付加して★ 原則 210,000円 で承ります。

規定

・ 育児・介護休業規程

・ 給与規程(原則) 複雑なものは別途ご相談

・ 退職金規程(中退共)   〃

・ 個人情報管理規程

 

★ その他、付加規程の作成は、1規程につき26,250円で承ります。

付加としてではなく、単体の場合には、1規程52,500円、2規程目から26,250円となります。

  その他の規程とは、パートタイマー就業規則、嘱託就業規則、派遣社員就業規則、契約

社員就業規則等

 

実施内容について

・ 御社のトラブルの方向性についてヒアリングを行った後、就業規則の提案書作成 

・ 事業主の方と、内容について読み合わせを行い条項作成

・ 検討、確認後、就業規則の作成

・ 再度、事業主の方と内容確認

・ 作成後、労働者過半数代表者の意見書を頂く

・ 就業規則を労働基準監督署に届出

・ 届出した控えを御社に納品

 

就業規則変更について

不利益変更にあたる場合で、賃金、退職金等重要な労働条件変更によるもの

★ 原則 315,000円 で承ります。

 (着手金210,000円、完了後105,000)

 

就業規則の部分改定

不利益変更ではない、新しい法律に基づくもの等の部分改定の場合

★ 1事案 21,000円 で承ります。

 

就業規則診断

現行法に合っているかどうか、確認致します。

★ 52,500円 で承ります。

確認後、全体的な変更に移行する場合

★ 168,000円 の追加料金で承ります。

確認後、部分的な変更に移行する場合

★ 1事案 21,000円 の追加料金で承ります。

確認後、賃金、退職金等重要な不利益な変更を行う場合

★ 304,500円 の追加料金で承ります。

 

※ 上記、全ての業務について、期間が半年を超えた場合には、50,000円/月の追加報酬

がかかります。

※ 診断後の部分改定以外の部分改定について、改定部分以外の項目内容は責任を負いかね

ます。

 

就業規則とは?

労働基準法第89条に、「常時10人以上の労働者を使用する使用者は、一定事項について就

業規則を作成し、行政官庁
(所轄労働基準監督署長)に届け出なければならない。

 当該事項を変更した場合においても、同様とする。

となっており、違反の場合には、労働基準法120条により30万円以下の罰金となります。

 

★ 常時10人以上とは?

「常態として10人以上」ということで、時には10人未満になる場合も含まれます。逆に常態

として
10人未満であれば、業務の繁忙期に10人以上の労働者を使用することがあっても就業

規則の作成・届出
義務は発生しません。

また、会社全体の社員数が
10人以上でも、全ての事業場の社員数が10人未満であれば就業規

則の作成・届出義務はありません。
しかし、労使トラブルは実は10人未満の事業場で多く起

っているのです。
そんなとき、「わが社の就業規則第○条によって減給を命ずる」と通達で

きればいいですね。
常時10人未満の労働者を使用する事業場で作成した就業規則も、適用に

ついては、ほとんど同じです。
また、常時10人未満の労働者を使用する事業場で作成した就

業規則については、労働基準監督署長への届出義務はありません。

★ 労働者とは?

 当該事業場に使用されているすべての労働者をいい、正規従業員だけでなく臨時的・短期

的な雇用形
態の労働者はもちろん、他社へ派遣中の労働者も含まれます。(昭和61.6.6基発333

ただし、パートタイマーや派遣労働者がいる場合、正社員の就業規則のみしか作成されてい

ないときには、パートタイマーや派遣労働者等にもその就業規則の労働条件が適用されてし

まいます。
別途、パートタイマー就業規則や派遣社員就業規則の作成をお勧めします。

 

★ 労働契約上の労働条件が就業規則よりも低い場合

   法律関係は、

   労働基準法>労働協約>就業規則>労働契約

となっており、就業規則に引っ張られます。もちろん、就業規則は、労働基準法の基準

を下回る労働条件を定めてはいけません。

 もし、そのような条件を定めた場合は、全てが無効となるわけではなくて、その部分

のみが無効となり、労働基準法の基準に引き上げられます。

 また、就業規則の基準に達しない労働契約を定めた場合にも、その部分のみが無効と

なり、就業規則の基準に引き上げられます。

 つまり、パートタイマーの就業規則はないけど、労働契約をちゃんと交わしているか

ら、というのはこの法則により通用しないのです。

 その場合、パートタイマーも正社員の就業規則適用ということになるので、要注意で

す。

 また、正社員の就業規則で、パートタイマーは、適用除外とするとなっているが、パ

ートタイマーの就業規則がなかった場合も、同じく正社員の就業規則が適用されます。

適用除外となった場合には、必ず受け皿がなければならないのです。

 労働契約法では、就業規則の内容と異なる労働条件の合意による労働契約は、有効と

されていますが、

 ただし、就業規則で定める条件より低い条件の場合には無効です。

就業規則よりも良い労働条件の場合のみ、有効となるのです。

 

★ 就業規則を変更した場合も届け出が必要

作成時だけでなく、一部でも変更した場合には、労働基準監督署に届出が必要になりま

す。

 

★ 就業規則の記載事項

  労働基準法89条によって下記記載事項が定められています。

  〈絶対的必要記載事項〉→ 必ず記載しなければならない事項

@     始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇ならびに労働者を二組以上に分け

て交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項

A     賃金(臨時の賃金等を除く。以下同じ)の決定、計算および支払の方法、賃金の締
切りおよび支払の時期ならびに昇給に関する事項

B     退職に関する事項(解雇の事由を含む)

〈相対的必要記載事項〉→ 定めをする場合には必ず記載しなければならない事項

@     退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の

決定、計算および支払の方法ならびに退職手当の支払いの時期に関する事項

A     臨時の賃金等(退職手当を除く)および最低賃金額の定めをする場合においては、

これに関する事項

B     労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においは、これ

に関する事項

C     安全および衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項

D     職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項

E     災害補償および業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関

する事項

F     表彰および制裁の定めをする場合においては、その種類および程度に関する事項

G     前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをす

る場合においては、これに関する事項

                             

★ 作成の手続

就業規則を届出する際に、過半数労働組合または労働者の過半数を代表する者の意見を

聴き、意見書を添付します。
(労働基準法90)

手続の方法は・・・
@     事業場に使用されるすべての労働者から就業規則の作成または変更について、意

見を述べる代表者の選出
(挙手、投票により)

A     選出された労働者代表が意見書を作成

B     その意見書を添付して、就業規則を労働基準監督署長に届出

 

※ その意見が反対意見であっても効力には問題ありません

※ 複数の事業場のある会社では、原則、それぞれの事業場の従業員の過半数で組織る

労働組合等の意見を聴かなければなりません。

   

 ★ 周知義務(労働基準法106)

 使用者は、労働基準法、労働基準法に基づく命令の要旨、就業規則、労使協定等を常時作

業場のみやす
い場所へ掲示し、又は備え付けることや、書面を交付して労働者に周知させな

ければなりません。

 ※ 周知することによって効力が発生します。

   届出は、効力発生要件ではありません。

労働基準監督署長に届出てある就業規則でも、金庫の中に入れっぱなしで見られない場合に

は、効
力がないのです。

 

 ★ 就業規則の不利益変更とは?

 就業規則は、会社の一方的な作成手続で、一応、不利益にも変更することはできるのですが・・・。

   もちろん、労働基準法の範囲内です。

  

 しかし、不利益変更をすることによって、多くの裁判が起きています。

   例えば、賃金や退職金の引き下げなど。

 判例では、使用者が従業員の労働条件を一方的に不利益に変更することは原則として

許されないが、その不利益変更に合理的な理由、つまり、もっともだと思われるような

理由があれば、やむを得ないというものが出ています。
(秋北バス事件 昭43.12.25最判)

また、労働契約法でも、

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「使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不

利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、次条の場合

はこの限りでない」

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「使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則

を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条

件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その

他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、労働契約の内容

である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする。ただし、

労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更されない労働条

件として合意していた部分については、第
12(就業規則の条件以上)に該当する場合を

除き、この限りでない。」

   

と、なっており、つまり不利益変更が有効とされるには、

@ 労働者の不利益の程度

A 変更の必要性の内容自体の相当性

B 変更後の就業規則の内容自体の相当性

C 代償措置その他関連する他の労働条件の改善状況

  D 労働組合等との交渉の経緯

  E 他の労働組合又は他の従業員の対応

  F 同種事項に関する我が国社会における一般的状況

  などの要件が、必要によって満たされなければならないのです。

  ※ そして、その立証責任は使用者が負うものとされているのです。

  

  就業規則を変更する場合には、慎重に行わなければならないことになります。

 その前に、最初の就業規則を作成するときに、変更を必要としないようなものを作ることをお勧めします。

  

★ 懲戒処分とは?

懲戒処分とは、懲戒解雇だけではありません。

始末書、減給、出勤停止、降格、諭旨解雇、懲戒解雇、例えばこんな種類があり、就業規

則に定めがあ
るのが普通です。

 使用者が、懲戒権を持つ根拠として、就業規則に定められていることという説があります。

また、労働基準法89条によって定めがある場合には、就業規則に記載することが義務付

けられてい
ます。

法律が無いと人を罰することはできないですよね。

ただし、懲戒権の行使については、労働基準法等に制限があります。

@       労働者の思想、信条、性別を理由に行うもの 労働基準法3条、民法90条により無効

A      
組合活動によるもの・・・労組法7条により違法

B      
懲戒権の濫用によるもの・・・労働契約法1516条により無効

C      
減給について・・・労働基準法89条により範囲が決められています

では、Bの濫用にならない為には??いくつかルールがあります。

@       だれもが妥当だと思える処分、違反の大小に相当な処分

A       情状に応じて懲戒処分の軽いものから重いものに段階的に適用

B       手続きを守る、弁明の機会を与える

C       過去の事例との均衡

D       個人責任の限界に配慮

E       労基署認定事由を踏まえる

F       会社の損害の程度

G       一の罪に対して二重の罰は禁止

 

懲戒処分は、就業規則に記載されていることは前提条件ですが、運用に関しても判例等と

格闘しながら慎重に対処するべき、と考えます。